旅行系の国家資格が存在していることをご存知ですか?
それが、「旅行業務取扱管理者」という資格です。
この資格について、詳しくご紹介します!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 旅行業界に就職しようと思っている人
  • 旅行が大好きで自分で計画したいと思っている人
  • 旅行業務取扱管理者の資格について詳しく知りたい人

旅行業務取扱管理者ってどんな資格?

旅行業務取扱管理者は、旅行業を営む営業所において、必ず1名は専任が必要とされる資格です。
(10名以上の営業所では2人)
大手旅行会社でも、各店舗には必ず資格所有者が管理者として専任されているということです。

そして、この資格には「国内」と「総合」の2種類が存在しています。
その名の通りですが、「国内」は国内旅行のみを旅行業として取り扱うことができ、「総合」は国外の旅行も事業として取り扱うことができるようになります。

例えば、国内のツアーのみを企画して販売する場合は、国内旅行業務取扱管理者を持っていればOK
海外のツアーを取り扱う場合は、総合旅行業務取扱管理者を持っていなければなりません。

せっかく取るなら海外旅行のことも勉強ができる総合旅行業務取扱管理者がおすすめ!
なんせ、総合ってなんかカッコイイ!!

 

この資格って旅行会社の人しか持っていないの?

私も疑問に思ってました!笑
でも、意外と活躍の場が多いのです。たとえば観光施設でツアーを企画する場合があります。
鉄道会社が自社の集客目的に開催する場合などがありますが、これも旅行業務取扱管理者を専任のもと、旅行業登録している場合がほとんどです。

ホテル業界やブライダル業界、最近では農村民泊などのグリーンツーリズムが活発になっていますので、意外なところで重宝される資格といえます。

そもそも旅行業自体が、どんな業界にも紐づくことができるので、さまざまなシーンで活躍できるチャンスがあります。

どんなことを勉強するの?

大きく分けて国内が3科目、海外が国内の3科目に加えて1科目となります。

旅行業法及びこれに基づく命令(旅行業法)

どの資格にもついてくるものですが、法律の科目があります。
旅行業を営む場合は、主に「旅行業法」という法律を守って事業を行う必要があります。

ここでは、「どんなものが旅行業に該当しますか?」とか、「募集型企画旅行に該当するものはどれですか?」のような問題が出題されます。

普段の言葉では、「ツアー」などでひとくくりにされているものを細分化して問題に出されるイメージなので、言葉の定義を覚える必要がありますね!

旅行業約款、運送約款及び宿泊約款(旅行業約款)

これは、旅行業法に似た言い回しや内容が多いですが、簡単に言えば「旅行会社とお客さんの約束ゴト」のようなものです。

旅行カウンターやツアーちらしなどをみてみるとこの約款が必ず載っていて、「◯日前のキャンセルは◯円かかります」といったようなルールが記載されています。
トラブルを防ぐために、事前のお約束ごとですね。

申し込む時も面倒くさくていつもスルーしてしまう項目です笑

国内旅行実務

ここにきてようやく旅行っぽい科目になります。
そして、この科目では大きくわけて2つにわかれます。

運送機関及び宿泊施設の利用料金その他の旅行業務に関連する料金

割とこの資格の中でも難関とされている通称「JR運賃計算」の科目となります。
鉄道詳しい人にとっては朝飯前なんですが、一般人にとっては何言ってんのかわかりません笑

『この旅程の場合、乗り継ぎ割引は適用される?』とか『◯月◯日に乗車して、◯◯駅までの乗車券では、◯日◯日に途中下車できる?』とかそんな感じの問題です。

そのほかには、飛行機の国内線を利用した場合などが出題されます。

個人的にはこの科目が非常にキモになっていて、普段の旅行計画を立てるときにも非常に役にたちます。
この知識があるのとないのでは、大きく変わってくると実感しています。
知識を使って旅行計画を立てられたときは、達成感を感じますよね〜!!

旅行業務の取扱いに関する実務処理

ここでは、国内旅行地理などが主に主題されます。
『次の郷土料理の都道府県はどれ?』とか『ラムサール条約の登録地尾瀬に関する記述のうち、誤っているものはどれ?』とかです。

ここはもう興味持ってひたすら覚えればなんとかなります笑
勉強していて楽しいのも、この資格の魅力の一つですね。

海外旅行実務(総合のみ)

この中でも細分化されて、下記5項目となります。

  • 国際航空運賃
  • 出入国法令
  • 出入国・海外実務
  • 海外観光地理
  • 語学

語学!!!!!!!!!!!
私はこの項目は捨てて鉛筆コロコロしました。笑
出入国(イミグレーション)の項目では、一般常識として学んでいて楽しかったです。
あ、こんなのも持ち込めないんだ!って気づきがあり、個人的に苦手な項目ではなかったですね。

勉強時間や資格難易度ってどんな感じ?

個人差はありますが、勉強時間は国内では約200時間総合では約300時間と言われています。
私は、専門学校で勉強していたので、割と難なくでしたが、働きながら独学で、となると大変ですね。

合格率は令和5年度の試験では、国内が36.5%総合が22.3%でした。
しかし、この合格率は免除有りの場合です。

免除とは、2パターンあります。

  • すでに旅行業に従事されていて、過去5年の以内に3年以上勤務している方を対象に開講される、「旅行業務取扱管理者研修」を受講された方
  • 前回の試験において、「国内旅行実務」「海外旅行実務」が合格点に達していた場合、同項目が免除

この免除制度の受験者を省く、すなわち一発合格する人の割合は、国内が35.7%総合が7.9%となります。

総合に関しては、一発合格できる割合はかなり低いといえます。
根気よく、楽しく勉強するのがおすすめですね〜!!

過去問を見てみよう!

総合・国内旅行業務取扱管理者は過去問がすべて無料で公開されています!
めちゃくちゃ優しい。

国内旅行業務取扱管理者の過去問はANTA(全国旅行業協会)のHPより
https://www.anta.or.jp/exam/shiken/kakomon.html

総合良好業務取扱管理者の過去問はJATA(日本旅行業協会)のHPより
https://www.jata-net.or.jp/seminar/page-41637/exam_xaminationquestion/r5_question/

レッツ腕試し!